女優・のんさんが動画共有サイト「ユーチューブ」で鑑賞できる映画を作った。「仲良しの岩手を拠点にしたい」とロケ地に選んだのは岩手県遠野市。監督だけでなく、自ら脚本や撮影、主演などを手がけたオリジナル作品で、「第二の故郷」でもある岩手の地から新たな一歩を踏み出した。
「よーい、スタート!」カメラのレンズをのぞいたり、台本を片手にスタッフと話しあったり。のんさんは2017年秋から18年冬まで遠野市の撮影現場に断続的に入り、作品づくりに取り組んだ。ユーチューブから監督の話を持ちかけられ「すごくやりたいと思って飛び込んだ」。1年半かけて1時間13分の作品「おちをつけなんせ」を完成させた。
主人公は、のんさん演じる遠野に住む女子高校生。将来の進路に悩んで現実の世界から逃避し、妖怪を空想したり、絵を描いたりしている。そんな主人公が祖母役の女優・桃井かおりさんや親友らとの交流を通じて前を向く姿を描いた。
舞台の遠野にはカッパや座敷わらしなどの伝説が残り、民俗学者・柳田国男の「遠野物語」にも登場する。遠野のミステリアスな雰囲気が気に入り、柳田国男と同じ郡部の出身ということにも運命を感じた。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル